看護師が医師に伝える痛みの強さについて知る

ペインクリニックでは、看護師が患者の問診をして、医師に正確に痛みの評価を伝えます。その際に、言葉では表現しにくい痛みの重症度をペインスケールで評価し、患者の痛みの度合いを医師と共有します。ペインスケールにはいくつかの評価方法があります。
10cmの直線を引いて左端の0cmを痛みなしとします。そこから10cmのところが最悪の痛みとして、患者自身が自分の感じている痛みの場所を示します。これをVAS(Visual Analogue Scale)といいます。視覚的に判断するもので、もう一つはFRS(Face Pain Scale)があります。イラストの顔の表情を0から5で表し、自分の痛みの表情に近い物を患者が選ぶといった評価方法です。ちいさい子供や、痛みをうまく伝えられない患者に用いられることが多いです。
ただ、問診時の自分の気分も反映する可能性もあるので、評価的には難しい場合もあるでしょう。

他に、NRS(Numerical Rating Scale)といって、10段階に分けた評価方法もあります。自分の痛みを想像して点数化してもらうものです。また、VRS(Verbal Rating Scale)は痛みの強さを表す言葉を5段階に分けて、患者に選んでもらう評価方法になります。言葉を理解できない患者には向いていません。

患者によって、これらを組み合わせて正確な痛みを評価し、血液検査などと照らし合わせて総合的に判断して、医師に伝える必要があります。

ペインクリニックという専門的な領域で看護師として活躍するなら、事前に気になるペインクリニックって?<医療note>から詳しい情報を収集しておくとよいかもしれません。